個人事業を開始したら、なにはともあれ、税務署に届出書を提出しましょう。

この届出書を提出していない、あるいは提出するタイミングが遅れてしまうということになると税金の計算で損をする可能性が高くなります。

忘れずに、遅れずに提出するようにしましょう。

個人事業を開始したときに提出する届出書

・個人事業の開業届出書
・所得税の青色申告承認申請書
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
・青色事業専従者給与に関する届出書

それでは、一つずつ見ていきます。

個人事業の開業届出書

これは名前の通り、事業を始めましたという届出書です。

とりあえず、事業を始めたら「始めました」という届出書を出すんだと思っておきましょう。

今回みていく届出書(申請書を含む)は全て税務署に提出します。

基本的には、自分の住所地を管轄する税務署に提出します。

管轄の税務署がわからないという人は、「国税局 税務署を調べる」というキーワードで検索すると、国税局の税務所を調べるページがヒットします。

https://www.nta.go.jp/about/organization/access/map.htm

このページでは、郵便番号、住所、地図から管轄の税務署を調べることができます。

所得税の青色申告承認申請書

青色申告という言葉の意味はわからなくても、青色申告という言葉は聞いたこともある人が多いのではないでしょうか。

意味はわからなくても、事業を開始したら「所得税の青色申告承認申請書」は忘れずに提出するようにしましょう。

簡単に言うと、所得税の確定申告を青色申告にすると色々な特典が受けられます、ということです。

一番大きなメリットは、青色申告特別控除を受けることができる点です。

青色申告特別控除額は最大で65万円です。

所得税の税率が10%の人でも、所得税、住民税、国民健康保険料と合わせれば、約20万円も負担が少なくなります。

白色申告なんてもったいなさ過ぎます。

青色申告承認申請書は絶対に提出するようにしましょう。

65万円の控除を受けるには要件がありますが、まずは承認申請書を提出しなければ話が始まりません。

控除の要件は、提出してから確認しても間に合います。

青色申告承認申請書はその年の3月15日までに提出します。

その年の1月16日以降に事業を開始した場合は2ヶ月以内に提出します。

事業を開始してから2ヶ月以内に提出するんだと思っておけば大丈夫です。

※相続で事業を引き継いだ場合などは、提出の期限が異なることがあります。

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

従業員を雇って給与を支払う場合は、源泉所得税を差し引いて支払わなくてはいけません。

そして、差し引いた源泉所得税は、差し引いた月の翌月10日までに納付しなくてはいけません。

しかし、従業員が10人未満の場合は、この申請書を提出することによって、源泉所得税を半年に一度納付すればいいことになります。

毎月源泉所得税を納付するのは手間ですから、小規模の個人事業主の場合は提出しておいた方がいいでしょう。

1月~6月に差し引いた源泉所得税は7月10日までに、7月~12月に差し引いた源泉所得税は翌年1月20日までに納付します。

注意点としては、この申請書を提出した翌月から適用になるということです。

例えば、3月から事業を開始して、3月にこの申請書を提出した場合は4月から適用になります。

もし、3月に差し引いた源泉所得税があるならば、原則通り4月10日までに納付しなくてはいけません。

「給与支払事務所等の開設届出書」という届出書がありますが、「個人事業の開業届出書」を提出していれば、 「給与支払事務所等の開設届出書」は提出する必要はありません。

青色事業専従者給与に関する届出書

同居をしている配偶者などの親族に給与を支払う場合に提出する届出書です。

同居が必須ではありませんが、基本的には同居をしている親族が対象だと思っておきましょう。

この青色事業専従者給与に関する届出書も2ヶ月以内に提出します。

青色事業専従者給与に関する届出書には、給与を支払う親族の氏名、年齢、仕事の内容、給与の額などを記入します。

給与はこの届出書に書いた金額の範囲内になりますから、気持ち多めに書いておくといいでしょう。

ただし、勤務の実態に対して不相当に高い金額は認められませんので、注意が必要です。

専従者というくらいですから、配偶者が他で働いていて、自分の個人事業も手伝うというような状況では専従者として認められない点にも注意しましょう。

基本的には、他で働いていない同居の親族が対象です。

まとめ

個人事業を開始したときに提出する届出書について書いてみました。

「個人事業の開業届出書」 と「 所得税の青色申告承認申請書」は必ず提出するものだと思っておきましょう。

そして、給与を支払うならば、「 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」も提出しましょう。

手間でも源泉所得税は毎月納付した方が気が楽だという人は、提出しなくても問題ありません。

さらに、配偶者などの親族に給与を支払うならば、 「青色事業専従者給与に関する届出書」 も提出するということになります。

この中で提出しないと一番もったいないものが 「所得税の青色申告承認申請書」です。

「所得税の青色申告承認申請書」が事業を開始した日から2ヶ月以内に提出しなくてはいけないので、2ヶ月以内にこれらの届出書を提出するんだと思っておきましょう。

この他にも、棚卸資産の評価方法の届出書や減価償却の届出書もありますが、多くの個人事業主にとっては重要性が高くないので今回は省略しました。